橋梁について学んでみよう

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明けましておめでとうございます!
2018年度も、desuたちの街づくり日記をどうぞよろしくお願いします!!

今日は、新年にピッタリな話題(?)をお持ちしました。
ずはり、橋梁についての記事でございます。

私がかつて橋梁のお仕事をしてた経験を生かして、濃密な内容の記事をお届けいたします。
マイクラで橋を作ろうと思っているそこのあなた、必見ですぞ!!ぜひぜひ読んでいってくださいな!!

1.橋梁の材質について
橋梁には、大きく分けて2種類、古い橋梁も含めると4種類の材料が使われます。
現代の橋脚では、大きく分けてコンクリートと鋼材が使われます。
コンクリートには、「PC(プレストレスト・コンクリート)」と「RC(鉄筋コンクリート)」の2種類があります。普通コンクリートといえばRCのことを指すのですが、橋梁分野においては、曲げモーメントに対して高い耐性を持たせるため、あらかじめ長手方向に対して圧縮力(ストレス)を与えた鉄筋コンクリートを使うことが増えています。このコンクリートを「プレストレスト・コンクリート」と呼びます。
PCは、コンクリート橋の主桁などには最適の材料です。
このうちPCには「プレテンションPC」「ポストテンションPC」などの種類がありますが、マイクラでは特に意識しなくても良いでしょう。橋梁設計やメンテナンスの分野ではよく「PCプレテン」「PCポステン」などといってました。

鋼材は、いわゆる「鉄橋」に使われるものです。コンクリートと違い、引っ張る力(引張力)をあたえても、簡単には破断しません。ただし、圧縮力に対してはコンクリートほど強くありませんし、塗装をしないと容易に錆びて強度を失います。
鋼材は橋桁としてトラス橋などの形で採用されることがありますが、橋脚などの高い圧縮力がかかるところでは滅多に単体で使われることはありません。

石材や木材は、近世以前にはよく橋梁の材料として使われていました。どちらも鋼材やコンクリートと比較すると加工性に制約があり、大きな一枚の桁として成形したりすることはできません。
そこで細かなブロックや板状にし、それらを組み合わせることで一つの橋として作り上げていきました。
代表例がアーチ橋で、石造アーチ橋としては通潤橋、木造アーチ橋としては錦帯橋が有名であると言えるでしょう。

2.上部工と下部工
上部工には、主桁、横桁、床版、地覆、支承などが含まれます。
下部工には、橋台、橋脚といったものが含まれます。

3.橋台と橋脚
どんな橋にも、かならず橋台(きょうだい)があります。橋台は2つで一組となります。

この画像では、左側に橋台、右側に橋脚が見えます。
橋台は「橋の終端部」に設置され、上部工の重量を受け止めます。橋脚も上部工の重量を受け止める点では橋台と似ていますが、橋脚は橋の中間地点に設置されます。

橋脚には形状別に分類がありますが、ここでは割愛します。過去記事「橋脚はいいぞ。」もご参照ください。

4.縁の下の力持ち「支承」
普段意識することはなく、ですまちでも再現せずに簡略化していますが…。
主桁や床版と橋台の間には、支承(ししょう)という構造物があります。橋台と主桁をつなぎとめたり、主桁の重量変化や変形などを許容する役割があります。
床版橋や桁橋では、橋脚にも支承が存在します。
積層ゴムや金物などで作られ、いくつか種類があります。

これは支承が設置される前の橋脚。この橋脚にはゴム支承と呼ばれるものが設置されます。
支承を設置するための土台である沓座が丸見えとなっています。

5.主桁と床版
普段われわれが「橋げた」と呼んでいるものには、実は2種類あります。
一つは「主桁(しゅげた)」、そしてもう一つは「床版(しょうばん)」です。

床版の役割としては、人や車両が通行するための「床」を確保するというものです。道路橋では、床版は舗装で完全に隠れてしまっているので、上からは見ることができません。

一方主桁は、床版の重量を受け止めて分散・集約し、他の部材(下部工など)に伝えるという役割をもっています。

上の写真では、ちょうど水色で塗装された鋼製構造物が、主桁となります。こちらに大きく映っているのは、I桁と呼ばれる形状の主桁です。


I桁の橋を下から見た図。
ひし形の筋交い(横桁)が入れられていることが分かります。

こちらは箱桁橋とよばれるもの。箱状の主桁によって床版の重量を支えています。


こちらは、コンクリートT桁橋とコンクリート床版橋の両方が映っている写真。
写真左側が床版橋、写真右側がT桁橋となります。

主桁も床版も同じ部材だと思ってしまいがちですが、実際には別々の部材なのです。
主桁と床版をそれぞれどのくらいの大きさにして、形状はどのようにして、色はどうするか…など考えて作れば、橋づくりがぐっと簡単になります。

それから、主桁は必ずあるとは限りません。上記写真のように、PC橋などでは床版そのものが主桁の役割を兼ねていたりします。そういった橋は「床版橋」と呼ばれます。
床版橋は単純な構造を持ち、メンテナンスが楽に行えます。鋼製の主桁では定期的な塗装が必要ですが、ほとんどがコンクリートでできている床版橋ではその必要はありません。
その反面、床版橋では長い径間(注:橋脚同士の間隔)を確保できません。長い径間を確保したい区間では、主桁が重要な役目を持ちます。
径間が長ければ長くなるほど、主桁がどんどん立派になっていく傾向にあります。トラス橋もその例ですね。

6.地覆
地覆(じふく)は、床版の両端に、通行方向に対して平行に設けられています。

高欄(欄干)の下にあるコンクリートの隆起した部分が、地覆と呼ばれる部分です。
こちらも意識されないものですが、橋には必ずあるものなので、部材名として覚えておきたい部分ですね。

7.伸縮装置
大抵の橋には、始点と終点にそれぞれ伸縮装置というものが設けられています。
橋は道路とは完全につながっておらず、浮いた状態になっています。というのも、橋は温度や荷重の変化によって、伸縮したり動いたりしてしまうからです。
床版同士や、道路と橋のつなぎ目も当然隙間があいている訳ですが…。このままでは、車両が通行できません。
その隙間を埋めるためのものが「伸縮装置」というものです。

伸縮装置は、橋の動きや伸縮をある程度許容したうえで、車両や歩行者が安全に通行できるようにする役目があります。

8.橋の種類
・斜張橋

主塔から斜めに張り出したケーブルによって、主構造を支持しています。
少ない橋脚で長い橋梁が作れますが、ケーブルには強い引張力がかかり、主塔にはかなりの重量がかかります。
河川の上をまたぐ橋梁に使われるなど、用途としてはまさに「小さな吊橋」といった感じです。

・ラーメン橋
資料画像なしです。
橋脚と主構造が剛接合されて一体となった形をしており、橋脚には支承がありません。(ラーメンはドイツ語由来の和製英語で、剛接合により変形を許容しない構造とした接合方法を指します。)

・トラス橋
資料画像なし。
主構造がトラス構造となっている橋を指し、一般的には鋼材のみで主構造がつくられているのが特徴です。
トラス橋には上路式と下路式があります。
上路式は、主構造の上に床版を設けるものです。通行時の視界が良いのが特徴ですが、桁下の空間を多く占有します。
下路式は、主構造の内部に床版を設けるものです。桁下の空間が狭くても採用可能ですが、通行時の視界が悪くなります。

ですまちでも、Season 1にてトラス橋を製作しました。こちらの動画です。

こちらに映っている「湊大橋」は、カンチレバートラス橋という形式のものになります。
阪神高速湾岸線の「港大橋」をもとに製作されたようです。

・ボックスカルバート

コンクリート製の筒状のカルバート(暗渠)の上部を橋梁として利用するようにしたものです。小さな水路のうえに道路を通す際などに設置されます。
こちらも資料が無かったので急遽マイクラで再現しました。

カルバートの上には道路を通すことができます。

 

今回の記事はここまで。

普段から橋梁の写真などをよく撮影していたはずなのですが、実際にこのようにしてまとめてみると、全くといっても良いほど足りませんでした。
不足分の写真は、機会があったら撮り直して記事に貼っておきます。
それと、もし内容の誤りや誤字脱字に気付いた方がいらっしゃれば、コメントでお知らせください。対処いたします。

ではでは。良いお年を。

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まにんぐ

まにんぐ

ネットワークからプログラミングまで,PC関連の趣味を浅く広く嗜む。橋梁に対して興味と知識を持ち,ですまちではそれを生かした高速道路建設を担当する。
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